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ハヤシダイスケさんの小さな仏さま


愛知県の常滑に、ハヤシダイスケさんという作家さんがいて、 絵画や土人形やこけしの作品を日々作っておられます。 ハヤシさんとの出会いを書くと長くなる気がするけど、 書いてみたい気持ちがあるのでちょこっと書いてみます。 わたしがmokujiを始める前、書店の雑貨コーナーで働いていた時期があるのですが、 そこでこけしのイベントを開催したことがありまして、 ハヤシさんはお客様としてこけしを求めにいらっしゃっており、 選ぶこけし、風貌(リュックを背負っていらっしゃったのですが、そのリュックにはものすごーく共感度の高いバッジや根付けやブローチなどがたくさん付いていたのです)を見るに、 「この人、ただものじゃあないな」 「きっと名だたるこけしのコレクターに違いない」 「いや、でも、作家っぽい。なんかオーラが出ている」 などと勝手に思っていたわけなのですが、(結局全部正解) こけしのイベントはわたしが勤めている間に数回行われ、 ハヤシさんは度々姿を現し、その都度こけしのこと、こけし界のこと、ハヤシさんが作品を作っていることなどを少しずつ少しずつお話していって、 そして、わたしが在籍した最後の年に、ハヤシさんはオリジナルのこけしと小さな仏さまの人形を実に爽やかにプレゼントしてくれたのでした。

こんなに嬉しいことはなかったです。

ハヤシさんの作るもの、たぶん自分は好きだろうな、と直感のように思っていたことがやはり正しかったこともそうですが、 なによりハヤシさんの心意気や優しさが嬉しく、その時頂いた作品は宝物になりました。 書店での仕事を辞め、ハヤシさんと連絡を取ることも特になく、でも、インスタグラムをやっているということは聞いていたのでたまに覗いてみたりはしていて、 そうしてハヤシさんはいつしか常滑に移り住み、本格的に作品を作り始めたことを知ったのでした。

ハヤシさんの作るものが、とても好きです。

立体に関しては、造形のセンスはもちろんですが着彩のセンス、色感が素晴らしい。 この小さな仏様にしたって、多層的に色が使われていて奥行きがあってカラフルなのだけれど全然うるさくない。 仏さまの表情もものすごく豊かです。 微笑んでいるようにも、すこしふざけているようにも見えて愛嬌がある。 本気のような、本気じゃないような。情念があるような、ないような。 作品からかすかに漂う、どこか飄々とした空気が実に痛快で、 そういうものすべてが絶妙なバランスで成り立っているように感じられます。

つまるところ、ハヤシさんの作るものはとても「チャーミング」なのです。 小さきものやガラクタを愛でる気持ちを忘れぬものだけが持つ「チャーミング」さ。 それがきっと、ハヤシさんの描く世界で重要な役割を担っていると思うし、

自分が一番に惹かれる部分はそこなんだろうな、と思うのでした。

                     こんな風に棚に飾ってもよし。見るたびにほっとする。

ハヤシさんと直に会って会話を交わしたのは数回なのですが、 なぜだかものすごく身近な人のように接してしまいました。

(ハヤシさんはぜんぜんそんな気ないと思うけど)

世代が近いのと、ハヤシさんが好きなものとか集めてるものに親近感があるからなのか。 ここにも有る事無い事書いてしまっているなあ。 今回のお願いも結局メールばかりになってしまったので、いつか常滑にも行ってみたいなあと思います。 ハヤシさんの住んでいるところにも行ってみたい。 (詳しくはハヤシさんのインスタをどうぞ。いつも写真がきれいで、文章も面白いのです。) 前置きが長くなってしまいました。 ハヤシさんの小さな仏さま、今週の土曜日(11/3)から並べたいと思います。 絵画作品も少しあります。 ぜひ、店頭で手に取ってじっくり選んでほしいです。 どうぞよろしくお願いいたします。

別名「にぎり仏」。手の中に包み込める仏さまたち。

飾るのはもちろんだけど、たまにこうやって手のひらで愛でたくなる。

◎ハヤシダイスケさんの通販サイト

◎インスタグラム


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