『読み食い yomikui』手製本について
中里仁美さんとのイベント『読み食い』始まってます。
店内には、手製本『読み食い』や中里さん手がけるエプロン、巾着などの布小物も。
もちろん、『読み食い』に収録されたレシピの数々も定食や一品料理で味わえます。
ということで、今日は手製本『読み食い』についてのご紹介。
まずは見た目のことですが、表紙は布張りです。 ナチュラルなテイストの生地に、シルク印刷。
存在感があって、手触りもよくて、とてもかわいい。 切りっぱなしのサイドも背のない作りもシャレてます。
本文用紙は、レモンイエローとミントグリーンの2パターンあります。 表紙と打って変わってファンシーなこの色が、中里さんもモクジもとても気に入ってます。
3つの読み物はこんな感じ。 ※中里さんのHPから引用。 『タコの球団』(小説) 外界と遮断されたといってもいい厳格なカトリックの女子中学校で、2人きりの野球チームを作った〈タジマくん〉とわたしの、たった1日の練習日。外の世界を知る直前の、男でも女でもなければ、少年でも少女でもある、子ども時代最後の季節。 『ゴーヤー爆ぜた』(小説) 当然じぶんが舵をとっているものとおもわれたじぶん自身の選択や心情が、じっさいは青々繁る葉の奥でひと知れず実を太らせ、黄色く熟して爆ぜるゴーヤーのごときものだったとおもい知る、東京の熱帯夜。 『フルーツXに届かない』(随筆) 読書を通して書き手の善き心意気を血肉にできないことへの悲しい諦念や、他者にもたらされた1枚の写真によって過去と現在、他者と自己がこんがらがって生じる苦さに、しきりにおもい出されるとある夜のフルーツX。 タイトルからしてそそられますが、中身ももちろん面白い。
どのお話も中里さんらしさがあるけど、読み味は三者三様。
軽快さも陰鬱さも面白さも哀愁もあって、3編の構成も心地よい。
モクジは「タコ」と「ゴーヤー」と「フルーツ」を使ったレシピを考案。
読み物からイメージを膨らませたり膨らませなかったりして、
5品の料理を作りました。
◎メニューの詳細はこちら
生写真とともに、レシピが収録されています。
そうそう、生写真。これも『読み食い』の特異な点。
中里さんの愛用するフィルムカメラでとらえたちょっとヘンな独特の風景。
それらが生写真のまま貼られています。
豪華、というか、豪快というか。
そういう勢いもこの本の面白さだと思います。
ちなみにこの生写真、ワクありの絹目で、この質感久々に見たなあという懐かしさもある。
ということで、ひとつとして同じ組み合わせのない『読み食い』。
選ぶ楽しさを味わいつつ、お気に入りの一冊を見つけに、ぜひいらしてください!
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『読み食い yomikui』 Hitomi Nakazato × Mokuji 2017. 6 / 21(水)〜 7 / 2(日)※会期中、月・火は定休日
◎『読み食い』特設ページ https://www.mokujinet.com/event1
◎中里仁美さんの『善き門外漢』のホームページ http://yokimongaikan.com
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